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金字塔とピラミッド

最近、新たな世界七不思議を選ぶという話が出ています。現在、世界七不思議の中で現存しているのはエジプトにある「ギザのピラミッド」のみで、後の6つはすでに消滅してしまっています。ちなみに、ギザのピラミッドといっても、一つではなく、クフ王,カフラー王,メンカウラー王の3つのピラミッドを指してギザのピラミッドと言います。スフィンクスがあるのもここですね。

ところで、このピラミッドと金字塔に何の関係があるのか…と言うと、実はピラミッドを日本語で書くと金字塔というのです。これは、ピラミッドの三角形の見た目が「金」の文字に似ているということからつけられた呼び名だということです。

ただ、現在では金字塔という呼び名の方が珍しく、「金字塔を打ち立てる」という言葉が使われていても、金字塔の意味は知られていない…と言う変な状況になっています。ちょっと、「塔」というイメージからかけ離れているからでしょうか…?

ちなみに、日本にも日本版ピラミッドがあります。広島県庄原市にある、葦獄山という山で、どこから見ても3角形に見えるという不思議な山のようです。

ギザのピラミッド・スフィンクス
日本のピラミッド 葦獄山(あしたけやま)

シルバーシートは通じない

シルバーシートという言葉は多くの方が知っている言葉です。日本ではシルバーと言えばお年寄りをさす、と言うくらいに一般的な言葉になっています。また、辞書で和英辞典等を調べるとシルバー[silver]には「(他の言葉について)年を取った」というような意味が書かれています。そのため、シルバーシートといえば、当然のように海外でもいわゆる優先席をさすように考えてしまいがちです。

しかし。英語でシルバーシートと言った場合、それは単に「銀色の席」を意味するだけで、いわゆる優先席をさすことはありません。なぜなら、シルバーシートというのは、当時優先席を他の座席と区別するために使われたシートカバーの色がシルバーグレーだったことから由来している和製英語だからです。なお、このシルバーシートを考案したと言われる須田寛氏はその後、JR東海の社長を務められるなどしました。

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「也」の字源の諸説

日本でも、中国でも、古来から助詞として使われてきた「也」(なり、ヤ)の文字。この文字には、多くの人が否定したがっている字源があります。

それはどういう説かというと、

もともとは、女性の陰部の形に、流れる形をつけた、会意・形声文字

と言う説。(新選漢和辞典 第五版 小学館)
現在では、日本人の男性の名前に使われることも多い漢字なので、正直言って本当か!?と怪しまざるを得ない漢字の成り立ちです。

他の説には、へびやひしゃくの形から来たという説があり、中国の方もこちらをメインとしているのではないでしょうか。

「不」の字源は鳥。

否定的な意味に使われる「不」という言葉には、なんともロマンチックな字源があります。複数あるのですが、両方とも、本当に似合わないほどおもしろい字源です。
新選漢和辞典(小学館)によれば、

一つめは、有名なアニメーションのような字源。

上の横棒が天を表し、下は、鳥の飛んでいる形である。鳥が天に飛び去って、おりて来ない状態を示し、未定の意味を表す。

二つめは、実はこれは花の形という字源。

花のふっくらとした「がく」を表す象形文字

もうちょっと良い意味があってもいいのに…と思う文字でした。

ため口

ため語、ため口など、「ため」と言う言葉があります。

この「ため」という言葉は若者言葉としていられていますが、実は1980年代から使われている言葉で、多くの人に通用する言葉です。元々は博打の言葉で「ゾロ目」のことを指していましたが、そこから五分五分の意味に転用され、同級生・同年齢という使われ方をするようになりました。

元々は不良少年達が使っていたそうです。